部活とパワハラ

先日、近隣の中学校の生徒が、パワハラにより自殺したというニュースが耳に入り、様々な想いが駆け巡った。

生徒は、部活動の顧問から「殺すぞ」「いい加減にしろ」などの罵声と、肩を小突く、物を床に叩きつけるなどの不適切な指導を受けた故の、自殺だったらしい。

単刀直入に言うと、私は高校時代のパワハラにより、統合失調症になった。

今でも、1日20錠の薬を飲んでる。

内容は、"人の痛みは比べる対象でもないし、人の死と比べるのも不謹慎なのも重々承知ですが"、この生徒のメディアで取り上げられている事実よりかは幾分か酷かったと思います。

内容に関しては、剣道という武闘系のスポーツであることを利用し、竹刀で頭を引っぱたく、腹を蹴る、出来るまで辛いメニューを続けるなど…
「おそらく、この内容は剣道経験者は普通だろ、と思うかも知れないが、最後まで読んで、新たな価値観を見出してください。」

正直、私も身体的な暴力はそこまで、気にはしなかった。

それよりも、一番、ここで主張したいのは、部活動という小さなコミュニティが、権力者の精神世界により支配されることだ。

運動系の部活動の世界では

飲み込みが悪い→顧問の機嫌が悪くなる=部員が恐れること→みんなの標的となる

この図式が成り立つ。

図式の通り、私は先輩からの虐め、いや虐待の域だろう。とても酷かった。

先輩が私のスマートフォンを使い、私の後輩に「私は後輩より弱いです」や、性的なことを送られたり、冬の寒い日着替えてる時に背中に平手打ち、脛の毛を抜かれたり…
別の先輩からは後輩に対して「実力は大してことないのに、虚勢を張るやついるよな、にっt。笑」
「新田は論外」とかいうレッテルも貼られたりした。

親が「部活頑張ってね」と渡した、大金を盗まれ、私は「また新田がやらかした」という非難を恐れ申告せず。周りは知ってても誰も大人に申告せず。

顧問からはとにかく、上達しないというだけで人間性を否定された。

顧問は私の人格を否定した。

「お前が上達しないのは人格に問題がある」
「俺を舐めているのか?」

私は高校時代、唯一公平に評価されるのが勉強だと思い、勉強を頑張っていたが、
ある日顧問から「お前、本当は勉強も出来ないんじゃないか?」と言われ「出来る方だと思う」と言うと「自分で出来るなんて言うな」と言われた。
このことは本当に悔しくてしょうがなかった。

しかし、私は3年間この生活に耐えた。

当時の私はそれを虐めだとは思わなかった。それが世界だと思っていたのだ。

わかりやすい例で言うと、神風特攻隊は片道の燃料しか積まず出陣すること。それは、つまり死を意味することを知りながら「お国のために」と出陣した。

この精神世界においては、絶対王政に従順でいるのことが、良しとされていたのだ。

こんなにも、世界は広いというのに……


「新田=そーゆう扱い」で誰もが済ませてたので、それに対して何か言う人もいなかった。

厳しい部活。厳しい世界。
ただその一言で終わらされていた


私は高校を卒業後、国際関係の仕事がしたいと思う一方で、学歴で周りを見返したいという曲がった思いで、浪人を決め予備校に通った。

しかし、夏頃から、電車で「お前は劣ったやつだ」など声が聞こえたり、交際してた人の声が頭の中で聞こえ対話したり、突然鬱になったり、また、鬱になっていた時の自分を思い出せなかったりした。

母と共に、病院に行き、統合失調症と診断された。

その後の人生は地獄だった。

統合失調症は陽性症状と陰性症状とがあり、薬により、陰性期にさせるのだが、それが本当に辛かった。一言で言うと、廃人になっていた。

何もする気が起きない、幻聴・幻視、常に鬱。夜は眠れない。ひたすら自分が劣った人間という自己概念に精神を蝕まれるだけだった。

気づくと家の前の線路に立っていたり、家に居る時、突然2階に駆け上がりベランダに手をかけ親に泣いて止められたこともある。

自傷や自殺未遂は数え切れない。




こんな生活がずっと続いた。




そんな中いつも味方をしてくれたのは、親だった。
何度、幻聴による被害妄想で、暴言を吐いたことか……

息子が、自分の首を自ら絞める姿はさぞ心が痛かったと思う。


私は幸運なことに、周りの環境配慮とリハビリにより、今は統合失調症寛解に入った。

彼女や友人、良い職場、まぁまぁの学歴、将来の夢まで持てるようになった。

しかし、私は過去は忘れることが出来ないだろう。

今こうして書き記しているように、パワハラなどのワードに過剰反応して、フラッシュバックすると思う。

SNSでは、私はMENSA合格したり、英語が出来たり、彼女のことで惚気たり、音楽が出来るなど、セルフブランディングする傾向にあるが、(私はその自分を心底嫌っているが)、本当に私は自分は劣った存在なのだという自己概念が、体の内部にまで進行してしまい、その悪性腫瘍が自分の骨格にある。


逃れられない。

しかし、そのような病を抱えつつ、やはり生きてて良かったと思うことはたくさんある。

好きな人とキスをしたり、友人と握手を交わしたり、上司からお褒めの言葉をいただいたり。

ふと、胸が熱くなり、涙腺が緩む。

生きてて良かったなと心から思う。

中学生の女の子……生きてて欲しかった……

深くお悔やみ申し上げます。